小学生や中学生のお子さんに、スマートフォンやiPadなどゲームができる端末を渡しているご家庭も多いですよね。
そんな中で子供がガチャを引きたいがために、勝手に高額課金してしまう事例があります。
クレジットカードの情報やパスワードはしっかりと親が管理することが大前提ですが、それでも子供は親の目をかい潜ってやってしまうものです。
射幸心を煽るゲームが悪者にされてしまいがちですが、ゲーム会社も未成年者に高額課金されることは望んでいません。
そこで今回はゲーム会社で未成年者対応を行っていた経験から、子供が勝手に高額課金をしてしまった場合の対応方法について書いていきたいと思います。
未成年者のトラブルが多いのは、夏休みや冬休みなどの時期です
うちの子は大丈夫と思っていても、管理はしておきたいすよね
未成年の高額課金で良くあるパターン
店舗などで売っているプリペイドのストアカードで課金している場合は、使用できる金額に上限があるため高額課金にはなりません。
未成年者の高額課金が発生するのは、親のクレジットカードで課金を行なった場合です。
ゲームやアプリに課金したことがある人ならわかると思いますが、App StoreやGoogle Playストアで課金する際にはパスワード認証が必要です。
パスワードが子供にバレている
子供にお願いされて親が課金をする際に、パスワードを入力している画面を子供が見て記憶していることがあります。
セキュリティの観点からパスワードは定期的に変更することをおすすめしますが、その都度認証したりパスワードを再発行するのは面倒ですよね。
パスワードを入力する際は、打っている画面を子供に見せないようにしましょう。
もし子供自身がパスワードを知っている状態であれば、いつでも自由に親のクレジットカードが使える状況だということを理解しなければいけません。
パスワード入力が省略できる状態
App StoreではApp内課金をした際に、パスワードを「常に要求」か「15 分後に要求」かを設定することができます。
Google Playストアの場合は、設定にある購入時の認証で「常に行う」か「30分毎に」か「認証は行わない」と設定することができます。
パスワード入力が不要になっている時は、お子さんでもそのまま課金することができてしまいます。
これは課金するたびに、パスワード認証を求められるのが煩わしい場合に用意されている機能です。
お子さんが利用する端末は、常にパスワード認証が必要な状態にしておきましょう。
AppleやGoogleも意図しない購入は望んでいないんですよね
そもそもストアには防ぐ機能があることを知っておきましょう
子供がゲームに高額課金した場合
App内課金を行うと、購入した際のレシートが登録メールアドレスに届く仕組みになっているため、普通はその時点で気づくはずです。
しかし、子供が高額課金をしてしまってゲーム会社にお問い合わせを頂くのは、ほとんどがクレジットカードの明細が届いた時です。
大抵の場合はその月の明細が届いた時にご連絡を頂くのですが、人によっては数ヶ月も放置してしまっている場合もあります。
登録したメールをほとんど使ってない場合や、メール自体を見ていないことが多いようです。
最初は少額で気づかなかったのが、徐々にタガが外れて高額商品を連続で購入するようになることが多いですね
管理不足を指摘されてしまっても仕方ないですよね。。
慌ててアプリを削除しない
子供に怒ってそのままアプリを削除してしまう気持ちもわかりますが、状況証拠は消さずにそのままにしておいてください。
なんのゲームアプリにどれくらい課金したのかが分からなくなってしまうため、情報は残しておきましょう。
アプリを削除するにしても、諸々のサポートとのやり取りやキャンセルが完了してからにした方が良いです。
ユーザーIDやログイン情報を控える
ゲーム内での購入履歴はユーザー情報に紐づいているため、IDやユーザー名などがあれば忘れずに控えておいてください。
ログイン情報を抑えておくことで万が一アプリを消してしまった場合でも、再度ログインしてユーザー情報を確認することができます。
また、アプリを消してもゲーム内にはユーザー情報が残っています。
再インストールしてログインできれば、子供はまた同じように課金して遊ぶことができてしまいます。
AppleやGoogleにお問い合わせ
基本的にお店のレジに該当する機能は、AppleやGoogleのストア側にあります。
ゲーム会社はプラットフォームに乗っかってゲームを提供しているだけなので、カードへの請求はAppleやGoogleから行われます。
iPhoneやiPadを使っている場合はAppleサポートへ、Androidの場合はGooglePlayのサポートへお問い合わせを行いましょう。
クレジットカードの履歴を控える
お子さんが課金してしまった際に届いた、クレジットカードの履歴は手元に保管しておきましょう。
悪意を持ってキャンセルしようとする人もいるため、証拠となる情報が必要です。
月にまたがって請求が来る場合もあるので、日時や総額などまとめておくことをおすすめします。
課金履歴やレシートを保管する
前述したようにApp内課金をした際に、AppleやGoogleからレシートがメールで送られます。
このレシートにご注文番号や書類番号、課金した商品の金額など詳細が記載されているため、必ず控えておくようにしましょう。
やり取りする際にエビデンスとして求められたり、ご注文番号などで調査することがあるためです。
登録していたメールアドレスが見れない場合は、ストアアカウントメニューの「購入履歴」からも確認することができます。
サポートとやり取りしキャンセル相談
購入履歴などの確認が取れて、未成年者が勝手に課金してしまったことの証明ができれば、購入をキャンセルしてもらえる場合があります。
ただし、悪意を持って意図的にキャンセルをしようとする人もいます。
何度もキャンセルしようとしたり、虚偽の情報と判断された場合は対応してもらえないこともあります。
サポートとやり取りする際はあやふやな情報ではなく、きちんと証拠を揃えて正確な情報を伝えるようにしましょう。
少額課金のキャンセルの場合は?
課金履歴のレシートメールなどで、お子さんが勝手に課金したことにすぐに気づいた場合は、ストア内で払い戻し申請ができます。
こちらは未成年課金の場合だけでなく、間違って購入した際などでも対応してもらえることがあります。
AppleやGoogleに同様の機能が提供されているため、課金してすぐの場合はこちらから手続きするのが早いです。
ゲーム運営会社へのお問い合わせ
ゲーム内のお問い合わせフォームから、ゲーム運営会社に直接お問い合わせすることもできます。
課金の部分に関してはプラットフォーム側の対応となるため、基本的にはそちらへお問い合わせするように促されるかと思います。
運営方針により対応は異なる
課金に関してはゲーム運営会社側ではできることが限られているため、何度もお問い合わせしてもあまり意味がありません。
GooglePlayの方はアプリ運営側の管理画面からもキャンセルできるのと、課金の履歴など情報を提供してもらえることがあります。
またアカウントの削除や退会機能がない場合は、ゲーム会社側でアカウントをBAN(永久停止)してもらうのが良いでしょう。
自分がやっていた時は、履歴明細や同意書などを用意してもらってキャンセル対応をしていました。
基本的にはBAN対応を行う
ゲーム内で購入したものを大量に所持したまま、課金キャンセルになるため基本的にはBANを行います。
引き続きプレイできる状態だと再発するリスクもありますし、また高額課金の問い合わせをもらっても故意と判断されかねません。
せっかく楽しんで遊んでいたゲームが続けられなくなるのは、お子さんが悲しむかもしれませんが、ここは心を鬼にしましょう。
もし再発した場合は全額支払うつもりでいてください。
未成年の高額課金の対応まとめ
冒頭でも触れていますが、未成年者の高額課金を防ぐ方法はあります。
起きてしまったことは仕方がないですが、再発しないように親側もリテラシーを身につけましょう。
またゲーム会社側も望んでいないですし、ゲームによっては年齢制限で上限額以上の課金ができないようにする機能を提供しているところもあります。
保護者の承認が必要な設定にする
AppleやGoogleにはお子さんのアカウントで勝手に課金ができないように、制限する機能が設けられています。
App Storeではスクリーンタイムを使って、App内課金を無効にする方法があります。
お子さんが自分のiPhoneを使っている場合は、ファミリー共有の機能の「承認と購入のリクエスト」を利用して、課金を承認制にすることもできます。
またGoogle Playでもファミリーグループの管理者機能を使って、アプリ内課金を同じように承認制にすることができます。
管理者である親御さんは都度承認するのが手間かもしれませんが、このような機能を使うことによって未然に勝手な高額課金を防ぐようにしましょう。
お子さんの心のケアを忘れずに
基本的にはアカウントをBANして、遊んでいたゲームアプリ自体を削除するようにとお伝えしました。
ゲームを続けるかどうかはお子さんが節度を保って遊べるようであれば、ご家庭内で話し合って決めても良いのかなと思います。
スマートフォンをタップするだけで課金できるわけですが、やっていることは親の財布からお金を盗むのと同じです。
登録しているクレジットカード情報を削除して、どうしても課金したい場合はお店などで購入したストアカード分のみにするなどルール決めを行うのも良いでしょう。
お子さんの高額課金が発覚した際は、まず焦らずに必要な情報を保管し、アプリや履歴などを消さないようにしてください。
そしてAppleやGoogleなど適切なところへお問い合わせし、冷静に対処することが大切です。
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