この記事の要約
- 企業調査は、会社紹介を長く作るより「何を確認する商談なのか」を決めると整理しやすいです。
- AIには、公式情報で分かったこと・課題の仮説・商談で聞くことを分けて出してもらいます。
- 下のプロンプトに、売りたいサービスと参照資料を入れると、確認用の商談メモを作れます。事実欄は元資料で読み直してください。
相手企業の事業内容も、新しいサービスも調べた。なのに、商談で何を聞くかは決まっていない。
企業調査を頑張ると、こうなりがちです。会社の情報を集めることと、商談の準備をすることは少し違うんですよね。
ここでは、企業の公式情報をAIで整理し、商談で確認したいことまでまとめる手順を紹介します。
先に「自分が何を提案するのか」を書く
「この会社を調べて」だけだと、沿革や事業紹介が中心になりやすいです。商談で必要な情報に絞るには、こちらが何を売るのかも渡します。
たとえばWebサイトの運用支援を提案するなら、サービスの更新や導入事例の公開状況が気になります。経理支援を提案するなら、同じ企業でも確認したいことは変わります。
最初に決めるのは、この3つで十分です。
- 提案するサービスと、できること
- 今回の商談の目的
- まだ分かっていないこと
売りたいサービスを説明する際も、「売上を必ず増やす」などの約束は入れません。実際に提供できる作業範囲を書いておきます。
自社サービスの説明を毎回書き直しているなら、AIに渡す営業の共通メモと案件メモの作り方も参考になります。共通メモを使い、企業調査ごとに相手の情報だけを入れ替えられます。
参照資料は、まず公式の3か所に絞る
会社概要、サービス紹介、最近のお知らせ。この3か所から始めると、最初のメモを作りやすいです。
| 見るページ | 拾う情報 |
|---|---|
| 会社概要 | 社名、事業内容、所在地 |
| サービス紹介 | 対象顧客、提供する機能や支援 |
| 最近のお知らせ | 新機能、サービス変更、公開日 |
参照したURLと確認日も残します。古いお知らせを今の状況として扱わないためです。会社概要に更新日がなければ「公開日不明・確認日は○月○日」と分けて書けます。
AIがWebページを開けるかは、使うサービスや設定によって違います。URLを渡しただけで本文を読めているとは限らないので、読めない場合は確認した箇所を入力し、出典のラベルを付けます。社外秘の資料は、この例の入力には使いません。
出典付きの商談メモを作るプロンプト
以下をコピーし、角括弧の部分を入れ替えて使ってください。資料はS1、S2のように番号を付けます。
法人向けサービスの初回商談を準備しています。
入力した資料の範囲で、相手企業の調査メモを作ってください。
【こちらのサービス】
[提供する作業と、対応できる範囲]
【今回の商談の目的】
[例:相手の運用方法を聞き、支援できる範囲を判断する]
【相手企業】
[正式な社名と公式サイト]
【参照資料】
S1: [資料名・URL・確認日・必要な本文]
S2: [資料名・URL・確認日・必要な本文]
出力は次の3つに分けてください。
1. 資料から分かった事実:各項目に出典S1/S2と該当箇所を付ける
2. 商談につながる仮説:根拠となる事実と、まだ分からない点を付ける
3. 商談で聞く質問:相手の課題を決めつけない質問を3つ
資料にない内容は「入力資料では確認できず」と書いてください。
資料を取得できなければ、その旨を明記してください。
確認していないURL、数字、担当者名は作らないでください。
こちらが売りたいサービスに合わせて、相手の課題を事実として書かないでください。
最初から企業のすべてを調べる必要はありません。初回商談で確認することが3つ決まれば、ひとまず使えるメモになります。
AIのメモを、そのまま商談に持っていかない
読む順番は、事実欄、仮説欄、質問の順です。
まず、事実欄の各項目が参照資料にあるかを確認します。出典が付いていても、その資料に同じ内容が書かれているとは限りません。
次に、仮説欄から決めつけを外します。「困っている」「担当者が足りない」「予算がある」といった言葉は、今回の資料だけでは分からないかもしれません。
最後に、質問を自分が実際に聞ける言い方に直します。商談の目的と関係のない質問があれば、減らして大丈夫です。
確認用のメモには、次の欄を残しておくと後から追いやすくなります。
企業名:
商談の目的:
資料のURL・確認日:
確認した事実と出典:
課題の仮説:
まだ分からないこと:
当日聞く質問3つ:
商談後に分かったこと:
商談で話を聞いた後は、「予想していたこと」と「本人に確認できたこと」を分けて更新します。次の商談で、前回の仮説を事実として持ち越さないためです。
企業調査をAIに任せるなら、最初の目標は長い分析レポートより、出典を読み直せるメモと、相手に聞ける質問を作ること。そのくらいに絞った方が、使い始めやすいと思います。
参考
- Googleの生成AIに関するガイダンス(2026年10月14日確認)。生成AIの出力の正確性を確認する際の参考資料です。


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