ライフスタイルのアプリジャンルで、ユーザー数を急激に伸ばしているサービスがあります。
それは歩数計アプリの「トリマ」です。
なぜ単純な歩数計のアプリがここまでダウンロードを伸ばすことができたのか、また多岐にわたるポイントの仕組みについて分析していきたいと思います。

「トリマ」は簡単に言っちゃうと、歩数計とポイ活が合体したものだね



歩くだけでポイント(=お金)が貯まるってインパクト強いですよね
トリマはなぜ人気になったのか


まずは歩数計アプリの「トリマ」について簡単に解説していきたいと思います。
トリマは運動しながら稼げる
トリマは基本的に「移動した距離」と「その日の歩数」によって、マイル(=ポイント)を得ることができます。
そして100,000マイル(1,000円分)から、銀行振込の「現金」で受け取ることが可能です。
その手軽さゆえに、トリマはいわゆるポイ活層に人気が出ました。
他社ポイントへの交換が可能
トリマのマイルはポイント交換サービス「ドットマネー」を経由して、他社ポイントやギフト券にも交換できます。
また、楽天ポイントへは期間限定ポイントではなく「通常ポイント」で交換されます。
交換対象 | 交換必要マイル | 交換額 |
Amazonギフト券 | 30,000マイル | 300円分 |
iTunesコード | 50,000マイル | 500円分 |
nanacoポイント | 30,000マイル | 300円分 |
Tポイント | 100,000マイル | 1000円分 |
WAONポイント | 30,000マイル | 300円分 |
dポイント | 30,000マイル | 300円分 |
GooglePlayコード | 50,000マイル | 500円分 |
Pontaポイント | 30,000マイル | 300円分 |
楽天ポイント | 30,000マイル | 230円分 |
健康志向の人にもウケた
毎日コツコツ歩数のログを知りつつ、それがポイントに変わることでお得感も得られるため、ダイエットや健康にも目標をもって取り組むことができますよね。
お手軽に小遣い稼ぎができるのと、在宅勤務などで運動不足の人が増えた影響などもあり徐々に人気が出てきました。
またTV番組に取り上げられたことなども、DL数を大きく伸ばすキッカケとなったのではないでしょうか。
動画広告やCPA広告などは全部入り


トリマにはさまざまな広告機能が実装されています。
様々な箇所で広告が表示されていますが、比較的オーソドックスな広告タイプを組み合わせているようです。
動画やCPI広告によるリワード
動画広告は複数設置されており、それぞれで得られるポイントが4倍になったり、歩数が2倍速になったりと有利にポイントが貯められるようにリワードが設計されています。
また、「ミッション」のところでは月額制のサービスやお手軽なアプリインストール系など、良く見るポイ活の仕組みがそのまま実装されています。
CPI広告はユーザー層的にも親和性が高そうですね。
大手ECサイトのCPA広告も
「買い物」のところはGREEのリワード広告や、バリュコマなどASPのリンクが使われていて、比較的メジャーなブランドのECサイトが並んでいます。
申込系も購入系も基本はポイントバックの仕組みとなっていますが、報酬率としては他のポイントサイトの方が条件は良いはずです。



歩数や距離の無料ポイント要素もあるので、そんなもんかなと
アンケートはリサーチ会社と連携


トリマではアンケートに回答することでもポイントを得ることができます。
リサーチマーケティングの導入
ここはいわゆる「リサーチマーケティング」の仕組みで、いくつか質問に答えることでポイントが付与されます。
アンケート画面はそのままリサーチ会社のパネルに飛ぶようになっていて、提供元としてはGMOリサーチやモニタスなどと提携していることが伺えます。
トリマが上手いのは送客に徹していて、複数の提供元と連携することで一定のアンケート量を確保しているところです。
ポイントが複合的に得られる
アンケート回答で得られるポイントは決して大きくはないのですが、歩数や距離など他にもポイントを得られる仕組みが複数あるため、副次的に続けられるのが良い点です。



WEBアンケートやモニター系の副業は、主婦の方でも空き時間にできるので人気ですよね



WEBアンケートは1社のサービス内だと全然稼げないんすけど、トリマだと他でもポイントが貰えるから続けやすいのかも
ユーザー間コミュニケーションは弱い
他者視点の要素が無い
個人的には可愛いなとは思うのですが、他のユーザーとのコミュニケーションが無いため、基本的には個人で楽しむものとなっています。
2Dかつ動きも無いためアバター部分でのマイル消費を伸ばすには、アプリ内でコミュニケーション要素を実装するか、外部SNS上での仕組みを構築する必要があります。
マイルの獲得数によるランキングも同様で他のユーザー名しか情報が無いため、競争心を煽る仕組みがあっても良いかもしれません。



アプリ内で機能実装を進めていくより、外部SNSなどを活用する仕組みにした方がベターかも



すでに機能要素が多いのと、アイテムや広告でデータ量が増え続けるのも良くないっすよね
ローカルマーケティングの可能性


トリマのBtoB側のサービスとして「トリマクーポン」という仕組みがあり、実店舗などは低コストで効率的に地域の顧客を獲得することができます。
低コストからできるエリア広告
初期費用は無料で月額基本料金も1000円と少額から配信することができます。
広告配信料は1imp=10円ですが、重複するユーザーは1人としてカウントされるためその点は安心できます。
ユーザー属性やアクティブユーザーの分布図なども公開されており、エリアターゲティング広告として店舗系はかなり使えそうな印象があります。
イベント連動などの可能性
位置ゲーなどで良くあるスポット集客や、コラボによるアバターアイテム付与、店舗を訪れることでミッションクリアなど様々なマネタイズの可能性もありそうですね。



ちなみに運営会社はカーナビやデジタル地図データのMap Fanを提供してる企業なんだ



パイオニアの子会社から始まってMBOした形なのかな。地図ソリューションが本業でガチな企業なんすね
招待コード集客とインセンティブ


トリマでは招待コードの入力により、招待した側と招待された側に5000ポイントが付与されます。※招待する側は10人が上限



僕の招待コードも載せておくので、良ければ利用してください。招待コード:visvztEZd
トリマの招待コード
広告を掲載する店舗を紹介した場合は50,000ポイントが得られ、店舗側は5,000円分の広告費が無料で使えます。
ちなみにゲーム関係者であれば「モンスト事件」が有名ですが、あれ以降でも普通に招待コードを使ってるアプリも見受けられるので黙認されるようになったんですかね?



アプリ審査中だけサーバー側でゴニョゴニョしたりとか、冷や汗ものだったんですけどね
トリマについてざっくりまとめ
トリマを知ったのは、Twitterでダイエットのために日々の歩数をシェアしてる方がいたので、ちょっとマネてみようと思ったんですよね。
最初は別のアプリで歩数ログだけ見てたんですけど、つまらなくて見るのを忘れるようになっちゃったんです。
そこで別の万歩計(歩数計)アプリで良さげなものを探している時にたまたまトリマを見つけました。
ヘルステックと広告ビジネス
トリマの良いところは「歩くことがモチベーションになることで、既に人気ではありますが、広告ビジネスとしても今後の可能性を大きく感じます。
新機能の実装などもあるかとは思いますが、ベースとなる部分のUXはシンプルにしていってもらえると、個人的には嬉しいなーと思っています。
ヘルステックの市場規模も3000億を超えるほどに成長していて年々増加しているので、まだまだ成長の余地はありそうですね。
コメント
コメント一覧 (2件)
すごい分析してますね
コメントありがとうございます!
ちょっと書きかけでしたので、引き続き分析を書いていきたいと思います。